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2013年11月 2日 (土)

キバナオドリコソウ(日欧の花の悪名比較)

Photo_2

日本にも、聞くにたえないような悪名を持つ花がある。
 シビトバナ(死人花)・テクサレ(手腐れ) ヒガンバナの俗名
 ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)
 ヘクソカズラ(屁糞かずら)
が、三大悪名と言えるだろうが、ヨーロッパにも、これらに優るとも劣らない凄い名前を持つ野草があることを知ったので、報告させていただこう。 上の写真で見る通りの可憐なキバナオドリコソウ(学名:ラミウム・ガレオブドロン)である。 我が国のオドリコソウの近縁種で、渡来しているのは黄花の「ガレオブドロン」とピンクの花を咲かせる「マクラータ」の2種で、我が国の風土にもよく馴染み、暑さ寒さにも強いので、欧風花壇のグランドカバーとして重用されているらしい。
しかし、その名前が凄い。
学名は Lamium galeobdolon だが、ラミウムのLamiaは人を喰うと言う伝説上の怪物で、ガレオブドロンを直訳すれば「イタチの臭い」で、「イタチの最後っ屁に似た悪臭を持つ怪物」ともなれば、ヘクソカズラなどものの数ではない。 英名は Dead nettle は「死人草」でヒガンバナの俗名そっくりである。
なぜこんなに忌み嫌われるのだろうか。 
我が国では「可愛い踊り子」と見る花が、ヨーロッパでは「異形の者(怪物)」に見え、葉の斑や固有の匂いも不気味に思えるらしい。 日本で茶花として人気のあるホトトギスの花の斑が欧米人には蝦蟇ガエルの肌に見えて Toed lillies と呼ぶのと同じらしいが、いずれも感性の問題であって、是非を云々することはできない。

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コメント

キバナオドリコソウの学名の解釈が面白いので「カッキーの趣味の園芸」に引用させて頂きました。

投稿: 大和のカッキー | 2014年4月16日 (水) 17時57分

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