フラサバソウ(一人遊びの楽しみ①)
リタイアするとき、先輩から、「老後は一人遊びの趣味を大事になさい」との教訓をいただき、私の戒老録に加えて順守している。桜が咲き揃った4月10日、寸暇を見付けカメラを担いで表に出る。お目当ては歩いて3分のマンションの庭の木の下にひっそりと咲いている花の径5mmのフラサバソウである。
オオイヌノフグリの近縁種だが花は凡そ4分の1、薄い青紫色なのでうっかりすると気付かずに通り過ぎてしまうほど小さい。ヨーロッパ生まれの帰化植物で」明治初年に長崎でフランシェ・サヴァチェ両氏によって記録されていたのにどういう訳か忘れられ、昭和12年に再発見された時に、当初の発見者二人の名前の頭文字をとってフラサバソウと名付けられたと言うユーモラスなエピソードがある。
満開の桜に背を向けて、こんな微細な花をクローズアップで撮影し、画像処理して花便りに纏める作業は、まさにマニアックな一人遊びの世界だが、これならば足腰を痛めても、病気療養中でも続けられるに違いない。花が終わると直ぐに実ができるが、その実はオオイヌノフグリよりも余程「ふぐり」らしいフグリなので、是非ご自身の目で確かめていただきたい。
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