リュウキンカ(河川敷の花ウオッチング)
万博公園を水源として淀川に流れ込む大正川は不思議な川で、住宅地の真っただ中を流れるのに絶滅危惧種のアサザが繁殖していたり、護岸にカワセミが営巣したりする。
堤防はさながら帰化植物の展示場といっていいほどで、花の美しいハナハマセンブリもここで見付けたし、コゴメバオチギリ・ノハラナデシコなども、ここで消長を繰り返している。
そこで高山の渓流の花であるリュウキンカを見付けたのは10年程前だった。流域の住宅で栽培されていたのが逃げ出したのか、それとも万博公園(今でも栽培されている) から流れ出たのか、目に付く花なので、堀り盗られることも多いが、護岸の高くて手が届かない所などで生き残り、河川敷の栄養分を吸収して、今では数か所で立派な群落を作って繁栄している。
川底は寒風に曝されることが少ないので、年末には花茎を擡げ、正月早々に同居しているニホンズイセンと競うようにして、あのメタリックな豪華な花を見せてくれるから嬉しい。
以前、武田製薬の修学院農場から逃げ出したシャクチリソバが高野川を下り、加茂川を経て淀川まで生息域を広げるのを追跡したのと同じように、このリュウキンカがどれだけ広かるか、見届けようと思っている。
こんな花ウオッチングもまんざらではない。
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