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2009年1月 9日 (金)

フユイチゴ(久しく服すれば老いず)

Photo 平成20年の登り納めに、金剛山系の岩橋山を富田林からの登り、奈良の当麻に降りた。紅葉の時期を過ぎると、山は急激に彩を失う中で、フユイチゴのルビーのような艶やかな実が目に眩しい。

「真冬に熟すフユイチゴは山の小鳥や小動物の貴重な餌だね」と話すと、仲間は「それにしては食べ残しが多い」と言うが、よく観察すると、一つの花序の中には未熟な粒が多く、時間を掛けてゆっくり成熟してゆく様子がよく解る。摘まんで口に入れてみると、未熟な実は渋くて酸っぱく、色が変わるほどに熟した実はほんのりと甘い。動物達はそれを熟知していて、完熟した実を大事に食べているらしい。      

さて、日本に約60種ある野生のイチゴの類は滋養強壮・老化防止に効くらしい。江戸時代の博物辞典「和漢三才図絵」に曰く。「果実は甘く、酸、五臓を安んじ、精気を益し、志を強くし、力を倍す。久しく服すれば老いず・・・」、「久しく老いず」が嬉しい。

「しまった。もう少し若い時に服すればよかった・・・」

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