ペラペラヨメナ(どの名で呼んでいいのやら・・・)
ペラペラヨメナと言えば、軽薄な印象を受けるものの、中央アメリカ原産とされるこの花は、1949年にキク科植物の権威北村四郎博士が京都大学構内で野生化しているのを見付けて、多少遊び心もあったのか、葉に質が薄いこともあって、ペラペラヨメナという飄逸な名つけられたという、筋目正しい帰化植物であるが、そのあとにペラペラピメジョオン名付けた学者もいて、二つの名を持った。
ところが、エリゲロン属特有の、姿に野趣があり、咲き始めはピンクで、次第に白く色変わりする花が美しく、ほとんど1年中咲き続くところに目をつけた園芸業者が売り出しに際して、ペラペラヨメナでは不味いと判断したのか、「メキシカン・デージー」・「無休菊」・「源平小菊」などと思い思いの名を付けたものだから、「別種と思って購入したら、庭にあるのと同じ種だった・・・」などと苦情が多かったという。「いったいどの名で呼んでいいのやら・・・」と戸惑う人も多いことだろう。
なにを隠そう、この私も神戸元町のガード下で、小鉢に山草風に仕立てられた「源平小菊」を購入し、株分けして庭の片隅おろしたところ、猛烈に繁殖をはじめて、それと気が付き苦笑させられた一人である。
なよなよとした姿に似合わぬ繁殖力旺盛な花で、神戸の山手などでは、逃げ出したものが、谷筋の石垣の間に根を下ろして、大群落をつくっており、自宅(吹田市)の近辺でも空地に群落を作っている。この写真は高野山山麓の柿農家の石垣で撮影したものだが、おそらく日本全国の各地に生息域を広げていることだろう。
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