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2007年12月30日 (日)

ウメモドキ(赤い実は心が温まる)

Photo_2 ウメモドキは、枝や葉がウメに似ていると言うことで、この名が付いたと言うが、左の写真のように、葉を落として実だけが残る時期が一番美しく、まるで花の盛りの紅梅を見るような気がする。

カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した河瀬直美監督「もがりの森」の舞台になった奈良市田原の里の風景に惹かれて訪ねた。地理が不案内のうえ、往復のバスの時間に制約があったので、茶畑が広がる大景観を楽しむことはできなかったが、太安万侶の墳墓や春日宮・光仁両天皇陵を巡り、風格ある大和造りの農家が散在する山村の風景を満喫することができた。

特筆すべきは、木の実・草の実が多かったことで、山野にはサネカズラ・ヒヨドリジョウゴサルトリイバラ・ガマズミ、里にはセンリョウ・マンリョウナンテンとこのウメモドキなどの赤い実がたわわに稔り、冬の木漏れ日に映えて、息を呑むほど美しかった。

寒風の中を歩いていても、赤い実は心を温かくしてくれる。

聞くところによれば、この実は発芽抑制物質に覆われているので、小鳥のお腹を通らないと発芽できないと言う。「赤い鳥 小鳥 なぜなぜ赤い 赤い実を食べた」という童謡の通り小鳥に食べられて子孫を残すところが、ロマンチックでよい。

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