« オオヤマレンゲ(天女の花) | トップページ | ハブランサス(南米版・雨に咲く花) »

2007年6月12日 (火)

ハナイカダ(葉っぱの筏に乗った花)

Hanaikada_1  失礼を省みず言わせていただくと、一緒に歩く仲間で、かなり花のお好きな方も、なかなか花の名前を覚えてくださらない。 その場で納得して復唱もなさるのだが、3分ほど歩くと「さっきの花はなんと言ったっけ」と言うことになるが、この木だけは例外で、「葉っぱの筏に花が乗っているからハナイカダ」と説明すると、いっぺんで覚えてくださる。

日本広しと言えども、葉の真ん中に花をつけて、実を結ぶのはこの木だけだろう。世界でも少なかろうと思い、文献を探したら、ヒマラヤ山麓に赤い実をつけるヒマラヤハナイカダがあると知った。(さすが世界は広い)                 Hanaikada_2

最近出版された「植物の軸と情報」特定領域研究班編『植物の生存戦略』によれば、開花のプロセスも略解明されたが、開花時期は葉のセンサーが感知し、その情報が幹(茎)を通って、開花予定箇所に達し、そこで開花ホルモンが作られて花芽が形成されるらしいが、ハナイカダは情報伝達に欠陥があるのか、すぼらで投げ遣りなのか、葉脈の真ん中で情報が停滞し、葉の真ん中で花を咲かせて、実をつけるという妙な現象が生じる。

風雅な名前に惹かれるのか、茶花として愛され、茶室の庭に植えられることが多く、東北地方では「ママコナ」「ママッコ」と呼んで和え物・天麩羅とされるほか、塩漬けにして保存すrという。 「ヨメノナミダ」と言う別名もこの木の雰囲気を表しているように思える。

雌雄異株で、上の写真が雄花で数個固まってつき、雌花は普通1個で、2個咲くこともある。

|

« オオヤマレンゲ(天女の花) | トップページ | ハブランサス(南米版・雨に咲く花) »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ハナイカダ(葉っぱの筏に乗った花):

« オオヤマレンゲ(天女の花) | トップページ | ハブランサス(南米版・雨に咲く花) »