ニワゼキショウ(芝生に鏤められた宝石)
わが国に帰化ているのは、ニワゼキショウとオオニワゼキショウ(両者の雑種)だけかと思っていたら、アイイロニワゼキショウ・コニワゼキショウなど数種が渡来しているらしく、学名の表記もまちまちで、素人は惑わされる。
もっとも、ニワゼキショウ属は北米中心に70種~150種があると言われ、種間雑種が多くて学会も混乱しているというから、仕方なかろう。
写真の先輩から、「小さい花を余り大きく撮るの、品がない・・・」と言われているが、この1cm内外の小さいながら精巧で、宝石のようあ花を見掛けると、ついついマクロレンズを向け、毎年同じことを繰り返している。
サラリーマン時代に、地方勤務で身分不相応な芝生のある社宅に住んだことがあるが、5月になると、芝のなかからンワゼキショウが顔を出して沢山の花を咲かせたが、施肥して斑な芝生を整備すると、翌年は消えてしまい、代わりに雑草が茂って音を挙げた。
ニワゼキショウは、痩せ地を好む典型的な省エネ植物で、茎や葉には殆んど栄養分を使わないので、華奢で弱々しく、芝の中では花が咲くまで目に付くこともない。 花は豪華だが、1日花で朝咲いて夕方には萎れる。それでもちゃんと受精し、丸々とした果実が熟す頃、枯れて姿を消す。
次世代に命を繋ぐことだけに集中しているその「シンプルライフ」振りには頭が下がるが、到底真似はできないなと思ってしまう。
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