ナニワイバラ(浪速と名がつくオールド・ローズ②)
大阪の花文化はまことに貧弱で、その証拠に「大阪」または「浪速」と名が付く花は、このナニワイバラ1種しかないが、その代わり、コテコテの大阪のイメージとはかけ離れて、真っ白で清純な花であることが嬉しい。
名前の由来は、江戸時代に中国からもたらされ、浪速経由で全国に広がったからだというが、和歌山県始め西日本のあちらこちらに自生種または半自生種と思われるものが見られ、わが国原産説も根強いと聞いている。
かって栽培した経験があるが、性質は強壮で病虫害にも強く、耐寒性・耐暑性も優れているので、栽培品種が逃げ出して野生化したのかも知れない。
中国・台湾・ヒマラヤのブタンのほかに北アメリカにも隔離分布し、ジュージャ州ではCherokee rose と呼ばれて州花となっているらしい。花は一重で白花のハマナスに酷似しているが、小葉が3枚で明らかに別種である。
中国では「金桜子」と言う佳名を持ち、欧米では 照り葉が椿に似るところから、Camellia rose とも呼ばれて、オールド・ローズ・ファンには人気があるらしいが、肝心の大阪周辺で花を見ることが少ないのが寂しい。
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