オニシバリ(怖ろしい名前の可愛い花)
あるアマチュアの作陶展で、藍地の壷に、このオニシバリが一枝、何気なく投げ込まれているのを見て、作品の出来栄えは別にして「おぬし、やるな」と感心したことがある。
ジンチョウゲの仲間なので、黄緑色の花は、そっくりである。
樹高僅か1m内外の地味な木なので、早春の山で出合っても、ほとんど気が付かない。雑木林の樹下で、ひっそりと花をつけるので、見逃して通り過ぎることが多い。
オニシバリと言う怖ろしい名前の由来は、樹皮が強靭で、鬼も縛ることができると言うことで名付けられたらしいが、その名にあやかってか、厄を祓う木としてインターネットでも1株800円で売られている。そう言えば厄除けで知られる京都の宗忠神社(吉田山)や白峯神社の境内に植えられているのを見た記憶がある。
この木には、特技があって、秋に新芽をだして冬に葉を茂らせ、夏に葉を落として裸木になるという奇妙な習性から「ナツボウズ=夏坊主」と言う粋な別名を持っている。
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