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2006年7月13日 (木)

タケニグサ(別の名を「ささやき草」と言う)

Takenigusa_1  容貌魁偉で手が付けられない悪党と言われる大男にも、案外優しい面があると言う事例は、植物界にも当てはまるようで、山の麓や崖崩れの跡地などで2mを越える巨体を見せるこの草は、「タケニグサ」「チャンバギク」「ウシゴロシ」「ササヤキグサ」など様々な名前と謂れを持っている。

① タケニグサ・・・竹と一緒に煮ると竹が柔らかくなるといわれているが、事実に反する

② チャンバギク・・・異国情緒の濃い、怪異な姿から、ベトナムのチャンバが原産地と間違えられた。

③ ウジゴロシ・・・毒草で葉を便所に入れると蛆が死ぬ。山郷などで山菜と間違えて食べTakenigusa_2 ると脳麻痺・呼吸麻痺・体温低下などの激しい中毒症状を惹き起こす。

など憎まれもののこの草の唯一の佳名が「ささやき草」である。               夏が終わり、実が熟す頃に、この草の穂に風が当たると、数百の実が擦れあって良い音がするので、折りとってお盆の招魂に使う地方もあったらしい。

梅雨の晴れ間に嵐山から保津峡経由明智越の山道を亀岡まで歩く途中、保津峡近くで大きな群落に出合った。ちょうど花の盛りだったが、早くも実の熟した株があり、揺すると「サヤサヤ」と優しくて涼しげな音がした。

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