イエライシャン(懐かしい恋の花)
京都の友人から「京都植物園のイエライシャンが咲いたよ」との連絡を受けて出掛けた。 この写真を見て、「あれ?イエライシャンは白い花ではなかったの…」と思う方はかなりの年配である。
戦前・戦後の世代には、李香蘭(山口頼子は戦後の呼称)が唄う「夜来香(中国語でイエライシャンと読む)」が、耳に焼き付いている。
あわれ春風に 嘆く鶯よ 恋に切なくも 匂うイエライシャン この香りよ (中略) イエライシャン白い花 イエライシャン恋の花 胸痛く 歌哀し
実は、イエライシャンと呼ばれる花には3種ある。
① 夜来香(テロスマ)ガガイモ科 熱帯インド・インドシナ 原産
② 月下香(チューベローズ)リュウゼツラン科 メキシコ原産(?)
③ 夜香木(ケストルム)ナス科 西インド諸島原産
白い花は咲くのは「月下香」と「夜香木」だが、香りは断然「夜来香」で、ユリに似た香りは夜になると一段と強くなり、夜半には更に高まって、沈香のような幽玄かつ神秘的な香りを放つと言われて、香水になるほか、東南アジアや中国では、スープに散らしたり、サラダに混ぜて香りを楽しむ食習慣があるらしい。 星に似た形で黄味を帯びた花も美しい。
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