ウノハナ(卯の花の匂う垣根に・・・)
ウノハナは、どこででも、ふんだんに見掛ける花だが、こうしてクローズアップで見ると、純白の花の色はあくまで白く、花弁の形も新品のカッターシャツの襟を立てたようにしゃっきりとしていて、思わずはっとするほど美しい。
古人は、この実を小鳥を好むところから、鳥を呼ぶために生垣としたと言われており、そこから、万人に愛される「ウノハナの匂う垣根に、ホトトギス早も来啼きて・・・」の名歌が生ま れたと言うが、いまでは都会は言うに及ばず、山郷の民家でも、ウノハナを生垣を見ることはない。
例年ならば、ウノハナの咲く頃は、五月晴れの好天が続くのに、今年は「卯の花廃し(くたし)」の長雨で、花が終わる頃になって、やっと晴れ上がった。
6月13日、山の仲間と比良山系の「八淵の滝」へ出掛けたが、山麓の緑の濃い広葉樹林の下にウノハナが咲き乱れ、涼風に乗って聞こえてくる懐かしいハルセミの声に耳を傾けながら、里山歩きの醍醐味を心ゆくまで味わうことができた。
公園などで、ヨーロッパで品種改良されたと言う赤花のウノハナを見るが、それも悪くない。
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コメント
以前から"卯の花"ってどんな花なのだろうと思っていました。
と、いきなり書き始めてしまい、失礼しました。
はじめまして、植物好き初心者のこおりと申します。
さて、卯の花がウツギであるというのを、ようやく2,3年前に知り、以後意識して"卯の花"をみるようになりました。こちらの写真で、さらにキレイにみることができて嬉しく、更に素敵な"花便り"で、すっかり惹かれてしまいました。今後ものぞかせていただきます。長くなりましたが、最後にもう1つ。私の卯の花???は、芭蕉の「卯の花をかざしに関の晴着かな」からきています。
投稿: こおり | 2006年6月21日 (水) 08時58分