ナニワイバラ(浪速の名がつくオールド・ローズ)
大阪は、こと花に関しては、全くの後進国で、品種名に大阪または浪速と名のつくものが、このナニワイバラ以外に見当たらないと言うから寂しい。
その貴重な花を、大阪の女性に譬えるとどうなるだろうか、と思案して見たが、デパートのバーゲン売り場で見掛ける「大阪のおばはん」や道頓堀・千日前を闊歩する「ナニワのねえちゃん」は敬遠させていただくとして、「船場のいとはん」「帝塚山のお嬢さん」では古過ぎて、お手上げである。
それにしても、清楚で、凛とした佇まいが好ましく、顔を寄せれば、ウメかクチナシに似たほのかな香りがあるのも嬉しい。
台湾・中国南部からヒマラヤブータンと北アメリカの東部に隔離分布し、日本では和歌山県・四国・九州で発見されているが、自生種だと言う説と栽培品種が逃げ出して野生化したと言う説があって、未だに結論がでていないらしい。
欧米ではオールド・ローズとして珍重されているらしい。 イギリスの紳士は早めに引退して、庭でガーデニングを楽しむのが老後の理想とされたいるらしいが、バラを育てるほどの庭を持たない身としては、他人の生垣の花を撮影して、「花便り」することで、渇を癒させていただくよりほかはない。
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