フキノトウ(春はそこまで・・・)
きてみれば 雪消の川べ しろがねの 柳ふくめり 蕗のとうも咲けり 斉藤茂吉
山峡を バス行き去りぬ 蕗のとう 三好達治
フキノトウの和歌・俳句の代表作として、かねがね、上の二つを愛唱しており、民話ではフキの葉の下に棲むというアイヌのコロボックルに心を惹かれる。
フキノトウは漢名で「和款冬花」と言う美しい名前を持ち、たん切り・咳止めに特効があるとされてきたが、山菜としての天婦羅やふき味噌の独特の香りと風味が忘れられない。
寒風の中、いつもの時期に、いつもの場所を覗いたら、フキノトウはきちんと花を咲かせ、「春はそこまで・・・」とささやいているように思われた。暖かい関西のエメラルド色の花も良いが、雪消の八幡平で見た真っ白な花が未だに忘れられない。
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