メイゲツソウ(お月見とメイゲツソウ)
9月18日は中秋の名月の日には、人並みに「団子」を食べて、居間に寝そべりながら窓辺に登る月を眺めると言う、いささかだらしない月見を楽しんだ。
名月に因んでメイゲツソウを調べて見たが、定義がはっきりしない。
或る山野草業者に、「厳密には、富士山などに多いイタドリの高山型がオノエイタドリで、その中で特に花の紅色のものをメイゲツソウと言う」と聞かされたことがあるが、図鑑類をあれこれひっくり返して得た結論では、難しく考えることなく紅花のイタドリをメイゲツソウと呼んで差し支えないらしい。
9月初旬に登った木曽御岳山では、7合目から山頂付近に至るまで、子供の背丈から、火山礫の間に僅かに顔を覗かせるような高山植物型のものまで、実に様々な草丈と花色を持ったメイゲツソウ出合うこととができたが、これらの火山にイタドリが多いのは、度重なる火山活動で近くの山から運ばれて定着しつつある高山植物が死滅し、更地と見ればどこにでも進出するパイオニア植物が繁栄しているからだと思われる。
9月20日の奈良県高取城址では、真っ白な花をつけたイタドリの群落の中に、草丈2mになんなんとする真っ赤な花のメイゲツソウが今を盛りとばかり咲いており、平素盆栽で小柄な花をを楽しんでいる身には、逞し過ぎて「これもメイゲツソウなのか」と違和感を覚えるほどだった。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント