コウホネ(豪華な黄金色の花冠)
夏の真っ盛りに、池や湿地の水の中から花茎を擡げて、コウホネが豪華な黄金色に輝く花を咲かせるが、咲き始めの新鮮な花をクローズ・アップして見ると、まるで女王様の王冠に見ええ溜息が出るほど美しい。
写真で見る通り、花冠は四重の構造をしており、真ん中が雌しべで、太い柱頭は放射状に広がり、内から2番目の輪の列は雄しべでやや白っぽい。 一番外側で5枚の花弁のように見えるのは萼で、花弁は目立たず萼に隠れるようにして、その内側にひっそりと一列に並ぶ。
コウホネは水位の変動の少ない古い溜池や沼地・湿地に普通に見ることができたが、水質の汚染でめっきり減った。 白い根茎が泥の中で肥大するものを「白骨」に見立てて「河骨」と呼んだが、漢方でも「川骨=センコツ」と言い、産婦の産後の止血に特効があると言われてきた
京都の巨椋池とその周辺には、花の小さいオグラクコウホネが知られていたが、池が埋め立てられて絶滅の危機に瀕しているらしい。
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